BUSINESS流域・国土事業

河川・海岸River/Water Resources/Coast/Port

SERVICE

日本は、周囲を海に囲まれ、急峻な地形に大量の雨が降り、国土の10%しかない洪水氾濫域に人口と資産が集中しています。洪水・渇水・津波・高潮に対する防災対策、流域水循環対策、河川管理施設や海岸保全施設の耐震対策、港湾・海洋インフラの整備などについて、調査・解析・実験・計画・設計・維持管理など、建設コンサルタントとしてトータルな提案を行います。

  • 河川や海岸における流域全体の総合的な防災・減災対策
  • 河川、海岸、港湾、海洋施設における計画・実験・設計・維持管理計画
  • 水環境・水循環の保全・改善
  • 河川環境の保全と整備による水辺空間の復元・創出
  • 既存施設の健全度評価・老朽化診断、長寿命化計画
  • 耐震性能照査、合理的な耐震補強方法の検討

河川・海岸に関わる技術リーフレット

河川・海岸に関わる事例

業務名:雄物川下流向野陸閘詳細設計業務
業務期間:2018年8月11日~2020年3月27日
発注機関:国土交通省 東北地方整備局 秋田河川国道事務所

雄物川中下流部の堤防整備に伴い、堤防と国道との交差部に設置する陸閘について施工時の切り回し道路を含む詳細設計を行ったものです。陸閘周辺には交差点があり、陸閘設置による視認性や走行車両からの視線、視距の確保等が最重要課題となりましたが、BIM/CIMを活用した基本事項の検討や施工ステップの見える化、関係機関とのきめ細かい協議をしながら詳細設計を行いました。

業務名:平成31年度 天竜川上流河川整備計画検討業務
業務期間:2019年4月13日~2020年3月31日
発注機関:国土交通省 中部地方整備局 天竜川上流河川事務所【局長表彰(業務・技術者表彰)】

天竜川上流では、2009年に策定された天竜川水系河川整備計画に基づき河道改修を着実に進めてきました。本業務は、最上流の伊那伊北地区の河川整備を進める上での課題を明らかにするとともに、整備内容や整備順序を具体化し、今後の事業計画の立案を行いました。また、「気候変動を踏まえた治水計画のあり方(R1.10)」では、「河川整備計画を気候変動の影響も考慮した計画に見直す必要がある」と提言されたことを踏まえ、将来の気候変動を考慮した洪水防御計画の検討を行いました。

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ダムDam

SERVICE

ダムは、洪水調節、利水、河川環境の保全、水力発電など、安全・安心・快適な暮らしを確保するために水を貯留する、重要なインフラです。新設ダムの計画・設計はもとより、既設ダムの有効活用策、ダム建設による環境変化への対応策など、建設コンサルタントとしての幅広い知見を活かしながら、計画から管理の各場面で幅広い提案を行います。

  • 耐震性能など最新技術に基づく施設健全度の評価
  • 施設・機能の点検・評価、維持管理計画
  • 放流・発電設備(ハード)、放流操作(ソフト)の高度化などの機能向上策
  • 土砂・水質の管理計画、魚道などによる環境保全計画

ダムに関わる技術リーフレット

ダムに関わる事例

業務名:令和元年度 鹿野川ダム運用計画検討業務
業務期間:2019年10月12日~2020年3月31日
発注機関:国土交通省 四国地方整備局 山鳥坂ダム工事事務所【事務所長表彰(業務・技術者表彰)】

鹿野川ダムにおいて運用が始まったトンネル洪水吐の運用及び今後の肱川の堤防整備に伴い、ダムの的確な管理・運用を実現させるために必要となる洪水調節ルール及び運用方法等の検討・資料整理等を行ったものです。主な検討内容は、段階的な洪水調節ルールのとりまとめ、予備放流時の野村ダムとの連携運用検討、低水位時のトンネル洪水吐の運用検討、トンネル洪水吐試験運用結果整理、流入量計算式の検証、鹿野川ダムの管理におけるAIの活用などです。

トンネル洪水吐き試験放流(2019年3月)

業務名:令和元年度 新丸山ダム本体設計・施工計画検討業務
業務期間:2019年10月16日~2020年12月25日
発注機関:国土交通省 中部地方整備局 新丸山ダム工事事務所

新丸山ダム事業は、現在注目されている「ダム再生(再開発)事業」の中でわが国最大規模のものです。
新丸山ダムは、現丸山ダムを20.2m嵩上げするもので、有効貯水容量は現在の38,390千m3から90,220千m3へと大きく向上します。丸山ダムの直下流で行われることから、丸山ダムからの放流にさらされる施工時の新ダム安全性確保が大きな課題となります。
新丸山ダムは8条の常用洪水吐きを有していますが、このうち左岸側の4条は丸山ダム非越流部の下流に配置されます。この洪水吐き4条が位置する新ダム左岸部を先行施工・運用することで、堤外仮排水トンネルと併せて3,000m3/sの転流能力を確保し、丸山ダム洪水吐き直下流での新設放流管工事や嵩上げ施工を行う計画を提案しました。
丸山ダム改変中の下流安全確保も課題です。そのため、新規減勢設備の施工後に丸山ダム減勢工を改変する等の工夫により、工事中の洪水期でも現状と同等の安全性を確保する計画としました。

新丸山ダム全体図

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砂防Sabo

SERVICE

大雨や地震で発生する土石流、地すべり、斜面崩壊や火山噴火による溶岩流、火砕流、泥流など、大量の土砂の移動による災害を防止・軽減するため、災害調査・予測、砂防堰堤や渓流保全工などの砂防施設の計画・設計・維持管理、ソフト対策など、地域の安全・安心を守る総合的な土砂災害対策を建設コンサルタントの視点から提案します。

  • 砂防基本計画・施設配置計画、砂防施設の設計
  • 火山噴火に伴う土砂災害の総合的な対策検討
  • 地すべり・斜面対策に関する解析・計画・設計
  • 砂防施設の長寿命化計画・老朽化対策設計
  • 砂防水理実験による砂防施設の配置・形状検討
  • 土砂・洪水氾濫、大規模土砂災害のシミュレーション解析と対策検討
  • 警戒避難基準雨量やハザードマップなど土砂災害ソフト対策に関する調査・検討

砂防に関わる技術リーフレット

砂防に関わる事例

業務名:厚真川水系日高幌内川水理模型実験検討外業務
業務期間:2019年4月19日~2020年3月27日
発注機関:国土交通省 北海道開発局 室蘭開発建設部【部長表彰(業務・技術者表彰)】

2018年9月11日に北海道胆振東部地震が発生し、厚真川水系日高幌内川では、地震に伴い右岸側の尾根部が長さ約800m、幅約500mにわたり崩壊しました。この崩壊土砂は高さ約50m、延長約1,100mで日高幌内川の河道を閉塞しました。本業務では、この河道閉塞の恒久対策工について水理模型実験を実施し、砂防設備の配置や構造を検討しました。本業務と並行して「厚真川水系日高幌内川砂防設備検討外業務」を受注しており、本業務と連携し、水理模型実験の結果を踏まえ砂防設備の詳細設計を実施しました。また、業務期間中に2回の技術検討会を開催し、河道閉塞の恒久対策工の施設配置計画と水理模型実験計画、水理模型実験結果に基づく最適案について検討会での承認をいただきました。
恒久対策工は、上流から河道閉塞の不安定土塊の侵食防止を目的として水路工、渓流保全工を配置し、水路工は三面張水路、渓流保全工は水褥池を備えた多段落差工形式としました。また、河道閉塞の不安定土塊の下流には抑え盛土を兼ねた不透過型砂防堰堤(強制堆砂)を配置し、渓流保全工の下流端には強制堆砂敷の洗掘対策として護床工を設置しました。
現地は、2020年度から工事着手し2023年度に完了予定です。

業務名:平成30年度牛首川流域流木対策調査検討業務
業務期間:2019年4月26日~2020年3月27日
発注機関:国土交通省 北陸地方整備局 金沢河川国道事務所【事務所長表彰(技術者表彰)】

本業務は、金沢河川国道事務所管内の手取川上流牛首川流域を対象に流木発生に関する調査・検討を行い、流木対策施設配置計画を立案したものです。また、本業務の受注後にもう一方の尾添川流域を対象とした業務も受注したため、当社が管内の砂防領域全体の流木対策検討を実施することになりました。
管内は、全国的にも崩壊面積率が高い荒廃地を抱え、発生が想定される流木の約8割は山腹崩壊に伴うものです。そのため、山腹の立木の調査精度が重要になりますが、対象範囲は広大な上、地形は急峻で立ち入りが困難な流域です。そこで、既存のレーザプロファイラ(LP)データを活用した樹木解析を実施しました。樹木解析は、DSMとDTMの差分処理により作成したDCHMから局所最大値フィルタ法(LMF法)を用いて立木の単木抽出を行い、樹高を算定しました(図1)。
立木の幹径は、現地のコドラート調査結果から樹高との相関で求め、これらから材積を換算し、発生流木量を算定しました。この成果は「流木対策調査における既存LPデータを用いた樹木解析の活用」と題し、2020年度の砂防学会において事務所との連名で発表しました。
また、地形条件で分類した代表渓流において、社内で開発した数値シミュレーションを用いて流木の流出動態を検証しました(図2)。これにより、流域特性に応じた流出流木量の算定と流木処理計画の立案を行いました。

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上下水道Water & Sewerage

SERVICE

安全でおいしい水の供給(健康の維持)、汚水の処理(環境保全)、雨水の排除(防災)など、人間の生活を直接支えるのが上下水道です。管渠・施設の設計、耐震診断、耐震補強設計や劣化診断、アセットマネジメント計画の立案などを建設コンサルタントの視点から行い、コストを抑えた継続的な上下水道サービスの実現を目指します。

  • 水道施設の統廃合・再編や広域化など、更新事業費・維持管理費を削減する方策
  • 水理模型実験の活用などによる総合的な浸水対策
  • 汚濁負荷の低減、水資源の有効活用、水域の水質浄化などによる水環境の向上と創造
  • 上下水道サービスを継続するための経済的で適切な維持管理方策
  • 下水道の資源・エネルギー活用の提案

上下水道に関わる技術リーフレット

上下水道に関わる事例

業務名:国補公共下水道ストックマネジメント計画(ポンプ場・処理場施設)策定業務委託
業務期間:2019年5月14日~2020年3月8日
発注機関:茨城県水戸市

茨城県水戸市公共下水道において3処理場、9ポンプ場の土木・建築付帯設備、機械・電気設備を対象に下水道ストックマネジメント計画を検討し、2019年度は施設情報の収集整理、リスク評価、長期的な改築事業のシナリオ設定、点検・調査計画の策定を行いました。リスク評価では、対象施設及び設備を工事単位のユニットで集約し、発生確率と被害規模の検討結果よりリスクを決定し、長期的な改築事業のシナリオ設定では、施設及び設備の健全度を一定担保して、かつリスクの分散が少なく投資額が平準化された結果を最適シナリオに選定しました。点検・調査計画では、対象となる施設及び設備の点検調査項目や頻度等を設定して、5~7年間の実施計画を策定しました。また、調査内容の検討において、分解点検の頻度を整理するとともに、分解点検が困難な設備については非分解点検手法を調査し、本計画に位置付けることとしました。

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機電設備Mecanichal & Electrical Equipment

SERVICE

河川の水門・樋門・堰・排水機場、ダムの放流設備、上下水道の水処理施設などでは、インフラの機能を最大限発揮させるために、土木技術に加えて機械や電気の技術が欠かせません。機械・電気設備について、社会ニーズの変化に対応した最適な設備計画、維持管理計画、性能向上計画などを提案します。

  • 河川の堰、水門、閘門、樋管、樋門、陸閘、排水機場における機械設備計画・設計
  • ダムの非常用・常用洪水吐き設備、取水・放流設備、係船設備における機械設備計画・設計
  • ダム再開発に伴う機械設備の改造・更新、放流設備の増設
  • 水処理プラント設備、ポンプ設備、送風機設備の計画・設計
  • 受変電設備、自家発電設備、監視制御設備の計画・設計
  • 既存施設の機能維持・性能向上・更新・修繕

機電設備に関わる事例

業務名:浦山ダム選択取水設備整備検討業務
業務期間:2019年2月16日~2019年7月15日
発注機関:独立行政法人水資源機構荒川ダム総合管理所

浦山ダム選択取水設備の選択取水ゲート(フラップゲート)扉体、開閉装置及び操作制御設備の改良設計を行いました。また、選択取水ゲート本体の維持的修繕として水密ゴム交換、100m水深に対応した水位計更新などについても改修設計を行いました。内容としては、改修のための基本事項検討のほか、工事積算に資するため構造計算、設計図面、数量表、施工計画を作成しました。

業務名:令和元年度東京都吾嬬第二ポンプ所実施設計業務委託 
業務期間:2019年9月26日~2020年3月13日
発注機関:日本下水道事業団 東日本設計センター

本業務は、計画水量31.89m3/秒の合流式ポンプ場である吾嬬第二ポンプ所内の敷地に建設される吾嬬ポンプ所(合流式、計画水量17.2m3/秒)用の自家発電設備設備の詳細設計をしました。
本発電機の計画容量は6,000kVA×2台の計12,000kVAの計画となっており、その計画規模と排ガスの環境性能の高さからガスタービン機関を採用しています。また、本発電設備により得られる非常用電源は、場外の道路や堤防内に新たに敷設する高圧電線管路(延長約620m)を利用し、その先にある吾嬬ポンプ所内の特高電気室に接続する計画となっています。
加えて、自家発運転時に発生する排ガスの熱量(出口温度580℃)が隣接する住宅へ影響を与えないように、排ガス出口位置をGL+23mの高さの煙突構造にて計画するとともに、その排出位置も本自家発棟から水平方向に40mほど移動した既設自家発棟屋上の階段室上部を利用する形態を取っていることも本設計の大きな特色となっています。

業務名:令和元年度 新丸山ダム放流設備実施設計業務
業務期間:2019年8月3日~2020年8月28日
発注機関:国土交通省 中部地方整備局 新丸山ダム工事事務所

本業務は木曽川本川に建設される、新丸山ダムにおける4設備(上段・下段常用洪水吐き設備、水位維持放流設備、非常用洪水吐き設備)、主・予備ゲート合わせた27門の機械設備について詳細設計を行ったものです。
常用洪水吐き設備は国内最大規模の高圧ラジアルゲートであり、予備ゲートを含めた1門当りの総設備重量は800tを超えるため、特に施工期間中の洪水の影響を受ける下段常用洪水吐き設備では、工期短縮のため国内最大規模の大型クレーンを用いた施工計画とするなど、現場条件に応じた計画立案を行いました。
また、詳細設計の他、BIM/CIM試行業務として、各設備について3次元CIMモデルやそれらを用いたアニメーションを作成し、施工ステップの確認や土木構造物等との干渉確認、機器搬出入時の動線確認なども検証しました。

CIMモデル(左図:常用洪水吐き主ゲート、右図:非常用洪水吐きゲート)

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