ダイバーシティ推進

ダイバーシティ推進担当役員からのメッセージ

取締役執行役員 管理本部長
ダイバーシティ推進担当 鈴木 直人

建設コンサルタント企業は“ヒト”が命
 私たち建設コンサルタントの仕事は、社会資本の整備を通じて、国民の生命と財産をまもり、生活の利便性・快適性と産業競争力をたかめ、また自然環境の保全をはかるものです。具体的には、クライアント(発注者)から委託を受けて、社会資本の計画、設計、維持管理・更新、有効活用などを検討するものです。クライアントは国や地方自治体などですが、もちろん私たちへの業務委託の費用は税金で賄われていますので、真のクライアントは国民です。クライアントからの委託を受け、よりよい社会資本整備のため、専門技術力を駆使し、知恵と工夫で計画の立案や構造物の設計をするのが私たちの仕事です。私たちの仕事の大きな特徴は、ひとつとして同じものがないということです。たとえば橋を例にとっても、同じ長さの橋であっても、地盤の条件は一つひとつ異なりますし、橋の利用に関する社会条件も異なります。よって、クライアントの一つひとつの委託に対し、その条件に応じて最善の成果を出していくことが建設コンサルタントには求められます、その意味では私たちの仕事は医師や弁護士に近いのかもしれません。
企業の経営資源はよく“ヒト、モノ、カネ”と言われますが、建設コンサルタント企業では、上記のように、このうちヒトのウエイトが決定的に大きいのです。


ダイバーシティ経営へ
 建設コンサルタント企業はヒトが命ですから、建設コンサルタント企業が競争に勝ち抜くためには、あるいは社会資本整備を通じて社会により大きな貢献をするためには、いかに人材を集め、育成し、その能力を最大限発揮してもらうかが鍵となります。少子化で生産年齢人口が減少していく中、「性別、国籍、人種、年齢、宗教」は言うまでもなく、個人の価値観や生き方も含めた多様な人材に対して魅力のある会社をつくり、その多様な人材がそれぞれの志向や能力に応じて最大限、力を発揮する組織とすることが求められています。

まずは女性のパフォーマンスの向上を
 当社では2018から2020年に新卒で入社した総合職の15~16%が女性です。すなわちダイバーシティの要素のうち、ジェンダーの多様化はかなり進みつつあります。また、女性のはたらきやすい職場とするため、育児休業や子育て社員支援制度などの制度面もかなり充実しています。しかし、女性の離職率は男性に比べ高いですし、女性の管理職数もかなり少ないのが現状です。女性の受け皿は整ったけれど、女性がその力を長期にわたり思う存分発揮できるまでには至っていないと認識しています。まず、女性のパフォーマンスを高めていくことが、ダイバーシティ推進担当の最初の目標と考えています。 なぜ、女性の離職率が高いのか?その原因は建設コンサルタント業界の長時間労働です。女性支援制度が不十分ということでもなく、女性が差別されているということでも決してありません。この業界の長時間労働という持病が女性の離職率を高めているのです。しかし長時間労働は女性だけではありません。男性も同じです。なぜ、女性の離職率が高いのでしょうか。それは「家事や育児は女性が担うもの」という我が国の伝統的な考え方や慣習が影響しているものと考えます。「長時間労働の下では、家事や育児を十分やっていく自信がない」というのが多くの女性の離職の理由なのです。よって女性の離職を減らし、会社で高いパフォーマンスを発揮してもらうためには、長時間労働を解消するしかないのです。この観点から、当社および建設コンサルタンツ協会は現在、長時間労働の解消に正面から取り組んでいます。長時間労働を解消することにより、男性も家事や育児を分担することができるようになると考えます。

クライアントとともに
 私たちの仕事はクライアントの依頼に応え、クライアントと打合せをしながら成果を作っていくものです。上記のように、一つひとつの仕事はすべて異なり、ひとつとして同じものがありませんから、現地条件、クライアントの要望、予算上の制約などの条件に応じて、知恵を出し工夫しながらクライアントの了解を得て、計画づくりや構造物の設計を行います。したがって、クライアントとの関係は、私たちの働き方に大きな影響を与えます。以前は、「金曜の夜に依頼があり、月曜日の朝に提出」を求められたり、「深夜まで待機を依頼」されたりすることがありました。このことが建設コンサルタントの長時間労働や若手技術者の離職原因のひとつになっていました。しかし、最近ではクライアントも一緒になり建設業界そのものの長時間労働を解消し、社会資本整備に携わる技術者集団を育成していこうという取組が積極的になされています。これからもクライアントとともに、長時間労働の解消、ひいては魅力ある職場づくりからダイバーシティの推進に向けて粘り強く取組んでいきたいと思います。

株式会社建設技術研究所

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