2023.11.07
会社情報
当社国土文化研究所の磯部雅彦研究顧問(東京大学名誉教授、高知工科大学名誉教授)は、海洋波浪の方向スペクトルの推定や非線形波の数値シミュレーションなど、新たな沿岸波浪の解析手法を理論的に導出し、沿岸防災に関わる海岸工学の分野において優れた研究成果を多数発表してきました。気候変動や海面上昇の影響評価に関する研究を通じて、国内海岸工学分野で気候変動を包括的に扱った初の図書である「地球温暖化の沿岸影響-海面上昇・気候変動の実態・影響・対応戦略」(土木学会編)の編纂を主導するほか、防災に関する政府機関の検討会の座長や委員を多数務め、特に東北地方太平洋沖地震津波による港湾や海岸の被害を教訓とした海岸法改正や「粘り強い構造」の防波堤・防潮堤の導入など、南海トラフ地震等への防災・減災対策等の政策方針決定に大きく貢献したことが評価され、受賞に至りました。
濱口梧陵国際賞は、東日本大震災を教訓として平成23年(2011年)に定められた津波防災の日である11月5日が、2015年の国連総会で「世界津波の日」として制定されたことを契機として、沿岸防災技術の国内外での啓発や普及促進を図るため、国際津波・沿岸防災技術啓発事業組織委員会によって2016年に創設された国際的な賞です。
磯部雅彦研究顧問
表彰状