2022.01.19
技術・研究
株式会社建設技術研究所(代表取締役社長:中村哲己)は、2015年~2017年にかけて実施した研究成果を、2019年11月に書籍「今こそ問う水力発電の価値 その恵みを未来に生かすために」として出版しました。このたび、台湾の財団法人中興工程科技研究発展基金会より、本書籍を台湾の技術者指導の一助として活用したい旨の申し出があり、中国語に翻訳して当該財団法人より出版しましたので、お知らせします。
1.書籍「今こそ問う水力発電の価値 その恵みを未来に生かすために」について
東日本大震災後、再生可能エネルギーの推進が図られています。水力発電についてもその価値が見直されてきてはいるものの、太陽光や風力といったほかの再生可能エネルギーに比べ、社会の理解は十分とはいえません。本書は、水力発電の再評価に向けての課題を整理し、解決策を示したものです。当社が2015年~2017年にかけて実施した国土文化事業研究「再生可能エネルギーにおける水力発電の価値評価と開発推進に向けた研究」の成果をとりまとめたものです。既存のダムの有効利用を含めた水力発電の今後の開発・推進方策のあるべき姿について提案を行っています。
本書はダム工学、ダム技術の意義を広く社会に紹介することに著しい貢献をなしたと評価され、2020年6月に令和元年度ダム工学会「著作賞」を受賞しました。
監 修 : 角 哲也、井上 素行、池田 駿介、上阪 恒雄
編 集 : 国土文化研究所
発 行 : 技報堂出版株式会社
価 格 : 2,200円(税別)
出 版 : 2019年11月5日
ISBN : 978-4-7655-1866-6
URL : https://gihodobooks.sslserve.jp/book/1866-6.html
大きさ: A5判
2.中国語版について
財団法人中興工程科技研究発展基金会(https://www.sinotecf.org.tw/)は、公益を目的として以下のような業務を行っている団体です。
●主な土木、水利電力工事建設資料の収集、整理、編集および保存
●工学書籍の翻訳と刊行物の出版
●科学技術の幅広い交流
●工学学術講演会と研究会の主催と協賛
●研究奨励金の配付
2020年4月に、この会から当社あてに、書籍「今こそ問う水力発電の価値 その恵みを未来に生かすために」を中国語に翻訳し、台湾における技術指導の一助としたい旨の許可申請がありました。これを受けて当社も、技術による国際貢献の一環ととらえて協力することといたしました。
中国語版は2021年6月に出版され、2021年11月には出版記念セミナーが開催され、当社からも関係者がWebで参加しました(セミナーの様子はこちら )。
今回の出版は、発行部数300部で非売品、大きさは日本語版と異なりB5判です。書籍は、台湾の関係業界と学術研究機関に贈呈されるとのことです。