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2022.11.17

奈良公園周辺でパーソナルモビリティ・MaaSの実証実験を実施します。~快適に周遊できる移動サービスの実用化を目指して~

技術・研究

 株式会社建設技術研究所(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中村哲己)は、奈良公園周辺における公園利用者の周遊性向上を目指して、2022年11月23日(水・祝)~11月27日(日)の期間で、パーソナルモビリティやMaaSによる移動支援サービスの実証実験を実施します。

1.背景と目的
 奈良公園は広大な地域にまたがり、貴重な歴史的文化遺産を包蔵する東大寺、興福寺、春日大社、保存のための文化施設である奈良国立博物館、正倉院等々とこれらをとりまく雄大で豊かな緑の自然美が調和して他に類例のない公園であり、魅力的な名所が数多くあります。
 しかし、広大な敷地に名所が点在し、駅や主要なバス停からの移動は徒歩以外の手段がないことも多く、行きたくても行けないという現状もあることから、二次交通としてのモビリティの可能性、さらにはモビリティの実用化に向けて、社会実験を通じて検討するものです。
 この実証実験は、奈良県が「モビリティによる公園利用者の周遊性向上に資する社会実験(奈良公園魅力向上事業)」の事業者を募集し、株式会社建設技術研究所が事業者として企画提案し採択されたもので、モビリティ社会実験を実施し、奈良公園周辺での周遊サービスの実用化を目指すものです。
 これまで2021年2月の実験では、奈良公園内の回遊のため二次交通としての小型モビリティの導入可能性について、2021年11月の実験では、モビリティシェアリングサービスや観光ガイド付き散策ツアーによる相乗効果(付加価値)等について検証を行いました。この結果を踏まえ、今年度の実証実験では、モビリティサービスの実用化に向けて、安全面や利用面のほか、特に実用面(ビジネスモデル・運営体制・事業収支等)の検証を目的として、実装でのサービス提供を見据えた検証を行います。
 当社は、奈良公園周辺を公園利用者が快適に周遊するため、新たに実験エリアや推奨ルート、貸出・返却場所を設定し、モビリティシェアリングサービス(自由散策)や観光ガイド付きツアーといった移動支援サービスを提供します。さらに、奈良公園周辺の観光MaaS※1アプリを開発し、モビリティサービスの予約やスタンプラリーの開催、散策に役立つデジタルマップや奈良の観光地を結ぶ「ぐるっとバス※2」などの情報提供を一元的なサービスとして提供し、利用者の利便性向上や満足度向上を図ります。また、モビリティの位置情報を把握し、緊急対応を含めた遠隔でモビリティ管理を実施します。

 ※1:MaaS(マース:Mobility as a Service)とは、地域住民や旅行者一人一人のトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスであり、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるものです。

 ※2:「ぐるっとバス」は、奈良中心市街地公共交通活性化協議会が事業主体となり、奈良公園、ならまち、平城宮跡朱雀門の観光地を結ぶバスです。奈良公園ルート、大宮通りルート、若草山麓ルートの3つのルートがあり大仏殿前駐車場を拠点に近鉄奈良駅などを結んでいます。

2.実験概要
 実験期間:2022年11月23日(水・祝)~11月27日(日)
 実験時間:各日10:00~16:00
 実験内容:以下のとおり。詳細は、広報ちらしを参照。
  ①モビリティシェアリングサービス(自由散策)の提供【事前予約/無料】(図1)
   次世代モビリティ(WHILL Model C2)に乗車し、奈良公園周辺(実験エリア内)を自由に散策できます。エリア内にある貸出・返却場所や一時駐車スペースに駐車し、周辺施設を徒歩でも散策できます(最大2時間半)。
  ②観光ガイド付き散策ツアーの提供【事前予約/無料/土日限定】(図2)
次世代モビリティ(WHILL Model C2)に乗車し、観光ガイドと一緒に、複数人で奈良公園周辺の見どころを巡る散策ツアーを行います(最大2時間半)。
  ③観光MaaSアプリによる一元的なサービスの提供(図3)
   奈良公園周辺での観光MaaSアプリを活用し、モビリティサービスの予約(①や②)、スタンプラリーの開催、散策に役立つデジタルマップや奈良の観光地を結ぶ「ぐるっとバス」等の情報提供を一元的なサービスとして提供します。
  ④位置情報把握システムを活用した遠隔でのモビリティ管理の実施(図4)
   GPSやBeaconを用いた位置情報把握システム※3を活用し、モビリティの位置情報を遠隔で管理します。また、モビリティの位置情報により、実験エリア外での走行における利用者へのアラート通知や緊急対応、サポートを行います。
 ※3:位置情報把握システムは、国際航業株式会社から提供を受けたものです。

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図1 ①モビリティシェアリングサービス(自由散策)のイメージ       図2 ②観光ガイド付きツアーのイメージ

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                         図3 ③観光MaaSアプリのイメージ


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                      図4 ④遠隔でのモビリティ管理のイメージ


  実験エリア:奈良公園周辺エリア(図5)
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                          図5 実験エリア(奈良公園周辺)


3.モビリティサービスの予約方法
 ・モビリティシェアリングサービス(自由散策)や観光ガイド付き散策ツアーの予約については、下記QRコードから「実証実験LINEアカウントの友達追加」を行い予約していただくことを推奨しています。
 ・友達追加することで、奈良公園周辺の観光MaaSアプリ(スタンプラリーやデジタルマップなど)もご利用いただけます。
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         ※「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。「LINE」はLINE株式会社の登録商標です。

4.その他
 ・実証実験の詳細については、奈良県ホームページおよび広報ちらしをご確認ください。
 ・実証実験は、天候及び新型コロナウィルス感染症拡大により、中止や内容が変更になる可能性があります。
  あらかじめご承知ください。
 ・マスク着用、コロナ対策などへのご協力お願いします。