PROJECT プロジェクト紹介

山口県で初!ホタルがいる川に再生

所在地: 椹野川水系一の坂川(山口県山口市) 
期 間: 1995年~2009年
発注者: 山口県山口土木建築事務所 

山口市一の坂川再生プロジェクト

室町時代、京を模して作られた山口市の街中を南北に流れる一の坂川は、京都の鴨川に見たてられていました。流路延長7km、流域面積10.5キロ平方メートルの2級河川です。
一の坂川の周辺の町並みには中世の大内氏の繁栄が残り、歴史的なスポットとしても魅力的。さらに、昭和10年に国の天然記念物に指定されたゲンジホタル発生の地としても有名です。
川沿いの各町内では、清掃等河川美化・愛護運動の定着もあり、地域みんなで一の坂川を汚さず、きれいにしていこうという奉仕活動も続けられています。
1971年の台風19号の豪雨により氾濫した一の坂川は当時、管理する県により河川改修が計画されましたが、風致保存を望む地元からの意見との間で論議が起こり、工事の着工が見送られてきた経緯があります。
治水優先の整備でコンクリート三面張りの河川となっていたこの一の坂川を、かつての姿に再生するため、山口県初となる生物に配慮した護岸工法を取り入れた整備を約15年に渡って建設技術研究所が担いました。河幅の拡張や河床を上下二層にする二層式河川などの基本案を策定し、河川再生に関連したゾーニングを検討。周辺の景観や生物に配慮した護岸設計などを担当しました。
とくに、 護岸工法によって蘇った蛍の群舞は、地域住民はもちろん、山口県を訪れる人にとっても有名な観光スポットです。夏の風物詩として、地域に定着しています。
その他にも、現在の一の坂川は、雪立木や桜など、四季折々の風情を景色へ映します。年間を通じて、地域住民をはじめとする多くの市民の憩いの場として親しまれています。