WORK & LIFE

先輩社員のワーク&ライフ

03
都市室阿部 正太朗2014年卒
大学院(博士) 都市社会工学専攻
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都市室阿部 正太朗2014年卒
大学院(博士) 都市社会工学専攻

PERSONAL DATA

大学院の博士課程で低未利用地に関する研究を行っていた阿部。このまま大学で研究を続けるという選択肢も考えたが、将来を考えて企業の仕事の進め方を知るため、そして国の大規模プロジェクトに関わるためにCTIを選んだ。入社1年目から「あれがしたい」と積極的にアピールした結果、初年度からPFI事業アドバイザリーや生活道路のバリアフリー化の検討、都市計画・地域防災計画の見直し、中心市街地渋滞対策の検討などを幅広く担当させてもらう。2~3年目からは、総合交通計画の策定・検討業務など「自分が本当にやりたかったことができる機会が増えてきました」と語る。ワークスタイルとしては、一昨年より、大阪本社では初となる時短勤務の男性社員となった。

W&L QUESTION. 01

私の仕事の頑張りどころ

今日の都市計画は、高齢化、人口減少、環境の保全、コンパクトシティの推進など、さまざまな視点からのアプローチが求められます。中でも鉄道やバス・タクシーといった公共交通網の整備は、都市計画の骨格をなす重要な要素です。私が取り組む「総合交通計画」では、鉄道やバスだけでなく、自動車、自転車、さらに歩行者まで含めたすべての交通要素のベストミックスを考え、市街地でも郊外でも誰もが便利に暮らせるまちづくりをめざします。

現在、大阪府と岡山市の2カ所で、この先数十年後を見越した交通計画の調査、検討を進めています。

この仕事で最も難しいのは、2つとして同じ課題のまちがないこと。正確に言えば、課題は同じでも、アウトプットがまったく違います。たとえば過疎地を含むA市とB市があるとして、どちらも地域に高齢者が多く、彼らの足の確保が課題になります。しかし、たとえばA市に鉄道駅があり、B市にはバス停しかなかったら、まったく異なるアプローチが必要になります。また、駅やバス停があるだけでは不十分で、そこにアクセスできることを含めて考える必要があります。だから、どんな遠隔地でも実際に足を運び、自分の目で確かめるよう心がけています。どれだけ地図や衛星画像を調べても、高齢者にとってきわめて重要な「バリアフリー」の状況までは見えませんから。

こうして、実際の状況と、まちがめざす方向をすり合わせ、発注者と協議しながら交通計画を策定します。ただし、私が設計した交通網が完成するのは10年・20年後。その意味で、本当にこの仕事を実感するといえるのはまだまだ先の話かも知れません。

W&L QUESTION. 02

最近1年間の仕事量

上司から時短勤務という働き方があることを聞いたのは、二人目の子どもができた頃。妻に話すと「それは助かる」と言うので、時短勤務制度を利用してみることにしました。通常の始業は午前9時ですが、時短になると子どもが小学校に入るまで、午前10時の出社が認められています。

毎朝出社すると必ず一日の業務を見て優先順位を決め、ToDoリストでタスクを管理します。突発的な事案が発生したら、チームの中で業務分担をして業務の効率化と平準化を図ります。これについては、チームの他のメンバーの中にも子育て中の男性がいますから、お互いに声をかけてフォローし合いながら、限られた時間内でスピーディに業務を完了させるように努めています。

6:00 起床。
家族全員の朝ごはんを準備し、子どもに食べさせてから支度
9:00 自宅を出る
10:00 出社。
メールチェック後、一日の業務の段取り・優先順位を確認
10:10 協議資料の作成。
その日に提出する協議資料の構成を朝の一時間で検討
11:00 図面作成・データ整理
12:00 昼食
13:00 協議資料の作成。
午前に作成したデータを用いて、打ち合わせ用の資料を作成
15:00 協議資料のチェック。
打ち合わせ用の資料をメンバーでチェック
16:00 協議資料の提出。
作成した資料を発注者に提出。
修正箇所があれば確認・修正
18:00 退社
19:00 帰宅。
日によっては子どもをお風呂に入れ、夕食を食べさせて寝かしつけ。
時には趣味の裁縫を楽しむことも。

W&L QUESTION. 03

OFFのつくり方・使い方

時短勤務をすることで私の中で変わったのは、今まで以上に時間管理に気をつけるようになったことでした。1時間遅く出社して、1時間遅く退社していたら意味がありません。とはいえ、コンサルタントはサービス業です。お客様に喜んでいただくには、じっくり時間をかけて相手が望んでいる以上の情報を調べ、お客様の選択肢を増やすことも重要です。だから、時間とクオリティを常に意識するようになりました。

CTIは、社員のさまざまな働き方を支援してくれる会社だと思います。「時短勤務」の他にも、転勤のない「地域限定社員」や、地方の支社の所属でありながら、本社に席を置き、テレビ会議やチャットツールで社内のコミュニケーションを取りながら仕事をする「テレワーク」も認められています。

オフの時間ができたら、ほとんど家族と過ごします。休日には朝から妻とお弁当をつくり、クルマで遠出するのも楽しみの1つです。

W&L QUESTION. 04

これからの働き方

当面の目標は、管理技術者として、都市計画プロジェクトの全体をコントロールできる立場になることです。また、どれだけ忙しくても、エンジニアとして、研究者としての自分の成果を、論文発表していこうと思います。

今も学会や研究会には毎年参加するようにしています。2017年は9月にベトナムで行われた「アジア交通会議」に参加。先進のまちづくりに関する情報収集ができ、とても刺激になりました。

上司からのコメント

高橋 富美

高橋 富美大阪本社
道路・交通部都市室長

10時出社という、通常より短い労働時間の中で、期待以上の成果をあげられる人です。たとえば、何か分からないことがあると、必ず私や先輩に相談して解決する『報連相』を徹底しており、自分で作業の優先順位をつけてタイムマネジメントをしていることが、効率化を可能にしていると感じます。またとても奥さんやお子さん想いで、プライベートの時間を捻出するために、働き方の工夫をされていることに感心します。阿部さんの仕事を見るたび、効率的な働き方をしながら成果をあげるには、プライベートの充実が大切だと実感しています。