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第1回 河川・海岸分野(その1・河川計画)

市民への情報提供コンサルタントへの展開

中部支社 次長藤原 直樹

Profile

入社年:1989(平成元)年
略歴:入社後、河川計画系の部署に配属(8年間)、その後英国およびデンマークのコンサルタント会社・研究所に派遣(2年間)、1999年に帰国後、再び河川計画系の部署に配属、2006年から部長職(8年間)、2014年4月から中部支社次長。
専門:河川計画(治水計画・洪水予測・氾濫解析・水物質循環解析ソフトの開発など)、主な担当河川は富士川、鶴見川など
趣味:休日の早朝野球。早朝出勤のエキスパートでもある。

河川・海岸分野でのこれまでの取り組みを教えてください。

当社は河川計画系に強い会社と言われていますが、それは、他の会社に先駆けて洪水解析を得意としたことから始まります。
全国の主だった河川の治水計画や利水計画、河川管理施設の設計などを担当してきましたが、1997年に河川法が改正され、各河川で「河川整備基本方針」「河川整備計画」を法定計画として策定することが義務付けられてから現在に至るまで、それらの計画策定の仕事を中心にやってきました。
会社として、数多くの河川の「河川整備計画」を担当してきましたが、中でも、自分自身が担当した鶴見川は、全国で初めて「特定都市河川浸水被害対策法」の特定都市河川流域に指定され、流域ぐるみの治水計画を検討し「鶴見川流域水マスタープラン」としてまとめたことは思い出深い仕事でした。

河川・海岸部門の今後の展開について教えて下さい。

「河川整備計画」も多くの一級水系で策定が終わりました。河川・海岸分野としては、今後に向けて2つの方向への展開を考えています。
まずひとつめは、河川や海岸の維持管理です。当社は、河床変動予測(川の流れや地形がどのように変化していくかを予測すること)、河道内樹木消長予測(川の中の樹木がどのように成長したり洪水で流されたりするかを予測すること)、構造物周辺の流れの解析などを得意としていますので、それらの技術を用いて、維持管理に関するいろいろな提案を行っていきます。海岸では、海岸保全施設の維持管理や沿岸域の総合的な防災・減災対策に関わる提案を行います。また、河川の堤防や水門などの河川構造物の耐震設計も、より効果的な提案をしていきます。
そしてふたつめとして、新しい分野への業務の展開も考えています。具体的には、港湾・漁港、上水道、海外などです。港湾・漁港分野は、港湾や漁港での津波災害に対する防災・減災対策や、必要な施設の機能保全や設計などを行います。水道分野は、人口減少にともなって水需要が減少するなかで現在の水道施設が老朽化していきますので、いかに事業費を抑えながら水道施設を統廃合・再編していくかの課題に対して提案を行っていきます。海外は、当社の国際部とも連携して業務を展開していきます。

河川・海岸分野でのトピックスについてご紹介ください。

今後の展開を考えるなかで欠かせないのは、技術開発です。現在は、「都市域浸水予測研究」「三次元水理解析」「PDCA型維持管理」「社会資本便益研究」などの技術を開発しています。
この中から「都市域浸水予測研究」をトピックスとして紹介します。
近年、ゲリラ豪雨が話題になっていますが、局地的にどのような雨が降ってどこの河川の水位が上がって浸水したり、避難が必要になるのか、という情報の提供は、現在では十分ではありません。一方で、国土交通省ではXバンドMPレーダという高精度に降雨状況を把握できる仕組みを整備しており、これを有効利用して、国民のみなさんに気象予測情報を提供できないかと考えています。

この研究は、国土交通省の公募による河川技術分野の研究テーマとして採用されていて、民間での採用は当社だけになります。とても先進的な研究です。
現在は、「都市域浸水予測・避難支援統合パッケージシステム」として実際の河川の流域で実証実験をしているところです。降雨アラートシステムについては一般に公開しており、携帯電話で登録をしてもらえれば、降雨のアラートメールが配信されますので、ぜひ試してみてください。(Xバンドレーダ配信サイト:http://x-mp.jp/alertinfo/  パスワード:mp)
われわれ建設コンサルタントは、これまで行政のコンサルティングを中心に活躍してきましたが、これに加えて、今後は市民の命や財産を守る情報提供も行っていかねばならないと考えています。

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