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CIMへの取り組みについて

建設通信新聞「CIMガイドライン 一般化への道筋」への寄稿

「CIM導入ガイドライン(案), H29.3」に準じてモデルを作成し、設計者のモデル作成方法の検証と、それを引き継ぐ施工者の利便性を検証する取り組みを行いました。
これを(株)大林組との共同企画として実施し、建設通信新聞へ寄稿連載(13回)しました。


寄稿13(最終回) ガイドラインを成長させよう 道筋は自らが作り上げる

 9月から3カ月間にわたって建設コンサルタント目線と施工会社目線から、互いの意見を紙面上でキャッチボールしてきた。
 CIMガイドラインが公表されて既に9カ月。たかがまだ9カ月しかたっていないと思うか、もう9カ月もたったと思うかは人それぞれであるが、CIM推進は何もルールがないからできないと言われていた当時と比べ何か変わったであろうか。
 ガイドラインがないからできない、ガイドラインの内容が細かすぎる、ガイドラインがあっても結局、何をしてよいのか分からない、多くの疑問と不安が錯綜していることであろう。
 しかし、ガイドラインがなければないで不安であり、あればあるで内容に不満があるという状況は結局、2次元図面と共に使うことで効果のあるCIMというツールを「使わない」「使えない」理由を盾にして、使っていないだけである。
 さあ、とにかく使おうガイドラインを。使うことで自らの業務に具体的に落とし込み、この部分は使える、この部分はまだ工夫をしないと使えない、という自己体験を通じ、ガイドラインを「自ら成長させる」のだ。これこそ、まさに土木技術者の真骨頂ではないだろうか。
 初めての取り組み、初めてのツールを最初から完璧に使える人などいない。使い失敗し改善していくツールこそが自らの生産性向上ツールとして利用できるものになる。そのための羅針盤がガイドラインであることを忘れてはならない。
 とかく日本人はマニュアル志向が強く、何をするにもまず手順書や作業指示書を作成する。これらのマニュアルは一定水準を守り、高い品質を維持するための重要な手段であるが、いままで取り組んでいない新しい技術を推進していくためには、逆に足かせになることがある。今回のCIMはまさにその1つであろう。
 使うと良いツールだと分かり積極的に使い始めるが、使い出すまでのハードルもまた高い。コストも時間も多くかかることは間違いないが、だからといって、誰かのまねをして失敗せずに成功の道だけ進むことが良いとは思えない。自ら失敗もし、成功もし、その中で正しい道は見えてくるものである。
 だからこそ、一般化への道筋は、技術者各自が作り上げていく物である。たかがCIM、されどCIM。CIMというツールを使いこなす技術者が多くなり、数年後には使うのが当たり前のツールとして使われている建設業界になることを期待している。
 技術者に発注者・受注者の区別はない。技術者よ、いま立ち上がれ!!

杉浦伸哉
大林組 土木本部本部長室情報技術推進課長



建設通信新聞 2017年12月15日掲載
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