2022.09.28
技術・研究
株式会社建設技術研究所(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中村哲己)は、2022年10月1日(土)~10月30日(日)までの間に、大阪府四條畷市田原地域において、自動運転車やデマンド交通の移動支援サービスの実証実験を実施します。
Ⅰ.背景と目的
四條畷市は、高齢化の進展やそれによる交通不便となる地域の人の移動(外出機会)の減少など、地域の課題をAI、IoTや自動運転、ドローンなどの未来技術を活用し解決を図ることを目的とした内閣府の「未来技術社会実装事業」に2020年度に採択されました。また、地域再生計画を策定し「けいはんな学研区域(田原地域)における自動運転車を起点とした地域主体の持続可能なまちづくり」の取り組みを進めています。
2022年度は、実証実験として、10月1日から10月30日までの間、地域内の移動目的地として需要の高い拠点間である「グリーンホール田原」と「田原台センター」を結ぶルートを定時定路線で高精度三次元地図などを使った自動運転車を運行します。併せて、地域内の公園などと各拠点間の移動支援をデマンド交通にて手動運転で低速型電気自動車を運行し、それらの移動支援サービスの社会実装に向けた課題などの抽出、整理を行います。
また、今回の実証実験では、名古屋大学や株式会社エクセイド(名古屋大発ベンチャー)からの自動運転車の技術支援などを受け、実証実験を実施することとし、当社は実証実験の全体管理および企画立案、その準備・運営、移動支援サービスの社会的受容性などの調査、検証などを行います。さらに、低速型電気自動車によるデマンド交通について、当社で開発した次世代型オンデマンドモビリティサービスを提供し、その導入効果を検証します。
なお、当社は名古屋大学未来社会創造機構と「ICTを活用した新しい交通システムの社会実装に関する研究」についての共同研究を締結しており、自動運転などのICTを活用した新しい交通システムを実装するための技術開発を行っています。
Ⅱ.実施概要
1.実施期間:2022年10月1日(土曜日)~10月30日(日曜日)
2.実施場所:大阪府四條畷市田原地域
3.運行ルート/乗降場所
図1 運行ルート/乗降場所
4.移動支援サービス
①自動運転車(定時定路線運行)
②低速電気自動車(デマンド交通)
5.運賃:無料
6.移動支援サービスの内容
①自動運転車(定時定路線運行)
・運行時間 :10:00~16:00時(12時台の便は除く)
・運行ダイヤ:1便/1時間
・運行ルート:グリーンホール田原と田原台センター間を反時計回りで移動
・実験車両 :電動ランドカー(ヤマハ発動機製)をベースに自動運転化したもので、高精度三次元地図などを
使い、公道を走行できる自動運転カート(図2)
・乗車定員 :2名/1回
・予約方法 :事前予約(Webまたは電話)
②低速電気自動車(デマンド交通)
・運行時間 :10:00~16:30(12:15~13:00の便は除く)
・運行ダイヤ・ルート:利用者の予約に応じて運行(予約状況によりルートも変動)
・運行ルート:グリーンホール田原と田原台センター間を反時計回りで移動
・実験車両 :AR-07(ヤマハ発動機が開発した時速19km以下で走行する電動低速車両
(グリーンスローモビリティ):図3)
・乗車定員 :6名/1回
・予約方法 :事前予約(Webまたは電話)
図2 ①自動運転車 図3 ②低速電気自動車(ヤマハ発動機:AR-07)
7.実証実験の体制・主な役割分担
体制 | 役割 |
四條畷市 | ・事業主体 |
株式会社建設技術研究所 |
・実証実験の全体管理および企画立案、準備・運営、移動支援 |
名古屋大学 | ・自動運転車の技術支援 |
株式会社エクセイド (名古屋大発ベンチャー) |
・自動運転システムの提供、自動運転車の走行調整 |
公益財団法人名古屋産業科学研究所 | ・自動運転車の提供 |
8.オンデマンドモビリティサービスの概要
・当社はデマンド交通などの効率的な運営・運行を最新のICTと最適化アルゴリズムを用いた次世代型の
「オンデマンドモビリティサービス」でサポートします。 シティMobiサービス概要
図4 当社オンデマンドモビリティサービスの概要
9.その他
・実証実験の詳細や予約については、四條畷市ホームページおよび広報チラシをご確認ください。
・実証実験期間中、キッチンカーイベントが開催されます(2022年10月8日、9日、22日、23日)。
・実証実験は、天候及び新型コロナウィルス感染症拡大により、中止や内容が変更になる可能性があります。
あらかじめご承知ください。
・マスク着用、コロナ対策などへのご協力お願いします。