2024.08.05
技術・研究
当社は、水門設備設計を対象に、BIM/CIMデータ(3Dモデル)を活用した業務生産支援システムを開発しました。
本システムにより、3Dモデルから2Dモデルへの自動変換、3Dモデルから数量計算書の自動作成、3Dモデルから構造解析モデルの自動生成などを可能としました。また、2Dモデルから展開する従来の設計手法と比べて生産効率が向上するとともに、1つの3Dモデルから各種データを作成するためデータ不整合のない品質を確保できます。さらに、土木構造物データとの統合による土木・機械設備の干渉チェックなどもシームレスに確認できます。
1.背景
建設業界では、国土交通省によって平成28年に提唱されたi-Constructionによって、調査・測量、設計、施工、維持管理、更新までのあらゆる建設生産プロセスにおいて生産性を向上させる取り組みが始まりました。現在、建設コンサルタント業界では、BIM/CIMモデルの活用として、視覚化による効果(出来上がり全体イメージの確認、特定部位・複雑箇所の確認、施工計画の検討補助、2次元図面の理解補助など)、省力化・省人化(概算数量算出など)、精度の向上(3次元モデルへの活用など)、情報収集などの容易化などへの取り組みが進められています。
2.技術の特徴、詳細
上記背景のもと、当社は、機電設備設計の水門設備設計(鋼製プレートガータ式ローラゲート)を対象として、BIM/CIMモデルを活用した業務生産支援システムを開発しました。
開発した技術とその特徴は以下のとおりです。
3.今後の展望
今後は、異なるゲート形式(ラジアルゲートなど)やプラント設備(除塵機スクリーンなど)などの設計へ展開できる技術開発をさらに進め、BIM/CIM活用促進を図ってまいります。