• TOP
  • お知らせ
  • 粘り強い河川堤防強化技術「改良型被覆ブロック等を用いた表面被覆型の堤防強化技術」を開発しました。

2024.10.07

粘り強い河川堤防強化技術「改良型被覆ブロック等を用いた表面被覆型の堤防強化技術」を開発しました。

技術・研究

 当社は、共和コンクリート工業株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役社長:北村匡)と共同で、「改良型被覆ブロック等を用いた表面被覆型の堤防強化技術」を開発しました。本技術は、越水に対して「粘り強い河川堤防に関する技術」の技術公募(※1)において評価階層Bを取得した技術であり、国内初の「粘り強い河川堤防」用に開発したコンクリートブロックで構成された堤防強化技術です。

1.背景
 氾濫をできるだけ防ぐ対策、水害の被害を軽減する新技術として期待されている「越水に対して粘り強い河川堤防」は国土交通省、関係業界団体、大学の研究者や学会等と連携を図り、共同で研究・開発に取り組まれています。
 現段階では「越水に対して粘り強い河川堤防」は、越水した場合の効果に幅や不確実性がある等と指摘され、さらなる開発が求められている技術分野です。 

2.技術の特徴、詳細
 開発した技術は、現況堤防の川裏法面に「粘り強い河川堤防」用に開発したコンクリートブロックと基礎、法肩ブロック等で被覆することにより、粘り強さ(越流水深30cm、越流時間3時間は越水に対する性能を維持する構造)を発揮させる技術で、既存堤防の機能を毀損しません。
 越流時、洪水流が法面を流下する際に発生する水の力に有利な形状(通常の護岸ブロックと比較して、安定検討時(※2)に流体力の割り増しを考慮する必要性がなく、安定性が高いため裏法尻の基礎工も大幅に縮小することが可能なもの)をコンクリート製品最大手である共和コンクリート工業株式会社と共同で開発したものです。 

3.今後の展望
 さらなる信頼性向上や性能を長期間維持するための維持管理上の諸課題の解決、社会実装に向け経済性や施工性の向上技術について、共和コンクリート工業株式会社と共同で取り組んでまいります。

 


※1 令和5年3月10日~令和5年9月11日の期間で国土交通省より実施された技術公募
※2 『粘り強い河川堤防の強化技術に係る技術資料(案)』に基づくコンクリートブロックの安定検討手法