2025.06.30
技術・研究
当社とニューラルグループ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:重松 路威)は、「道の駅阿蘇」(熊本県阿蘇市、以下「本施設」)に、オーバーツーリズム対策として、AI画像解析技術を活用した駐車場満空把握ソリューションを導入したことをお知らせいたします。本ソリューションの導入により、阿蘇観光の玄関口である本施設周辺における交通混雑と阿蘇地域全体のオーバーツーリズムの解消を目指してまいります。
1.背景
全国の道の駅においてAI画像解析技術を導入し、駐車場の満空状況を把握している事例はありますが、この情報を道路上に設置した満空表示灯でタイムリーに発信して交通分散を図る取り組みはこれまで行われておらず、全国初となります。
本施設は、地域の観光拠点や休憩施設であり、阿蘇地域を訪れる観光客の主要な立ち寄り拠点として、駐車場の混雑緩和への取り組みが急務とされておりました。特に、熊本方面からの車両が本施設に隣接する第一駐車場へ集中することで、国道57号まで渋滞の影響を受けるという問題が顕在化していました。一方で、国道57号を挟んだ第二駐車場では空車が多く見られる状態が続いており、駐車車両の分散が課題となっていました(図-1参照)。このような状況を改善し、来訪車両の適切な交通分散は国道57号の交通渋滞緩和や阿蘇地域におけるオーバーツーリズム対策にもつながる重要な取り組みの一つです。

図-1 道の駅阿蘇の交通状況及び対策の方向性
2.本ソリューションの概要
今回本施設へ導入したAI画像解析技術は、AIが駐車場の満空状況をリアルタイムで解析します。第一・第二駐車場それぞれの満空状況を自動的に検知し(図-2及び図-3参照)、取得した情報を国道沿い2か所に設置した満空表示灯に反映することで、来訪者へのタイムリーな情報提供を実現します(図-4参照)。これにより、来訪者は現地到着前に駐車場の混雑状況を把握することができ、車両を空いている駐車場へ適切に分散させることが可能となります。また、国道や周辺道路の混雑が緩和されることにより、来訪者や道路利用者の満足度向上が図られます。
今回の導入を通じて、本施設の駐車場運用の最適化を図るとともに、阿蘇地域全体における観光客のスムーズな流れを促進し、持続可能な観光地域づくりに貢献してまいります。

図-2(写真:左上)本施設の駐車場に設置したエッジAIカメラ 図-3(写真:左下) AIカメラによる車両検知状況
図-4(写真:右) 国道沿いに設置した満空表示灯
3.今後の展望
熊本県阿蘇市は地域の活性化と持続可能な発展を目指し、地域イノベーション・地域DXを推進するために、「阿蘇市地域DX推進協議会」を設立しております。当社も「阿蘇市地域DX推進協議会」に参画しており、市民、企業、教育機関、行政が一体となり、地域イノベーション・地域DXの導入と実践を図ることで、阿蘇市の将来に向けた新たな価値創造を目指しております。
また、オーバーツーリズムをはじめ、同様の交通課題を抱える全国の道の駅や類似施設において、AI画像解析技術を活用した駐車場満空把握ソリューションの導入を支援し、交通渋滞の抑制を図ってまいります。