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2025.07.30

複数カメラとAIによる歩行者の移動軌跡計測技術を開発しました ~スクランブル交差点での検証~

技術・研究

 当社は、スクランブル交差点における安全・安心な交通を確保することを目的に、複数のカメラ画像とAIを用いて歩行者の移動軌跡を正確に計測する技術を開発しました。この技術によって、歩行者の複雑な移動軌跡を高精度に計測することが可能となり、人手による計測と比較して分析時間やコストを削減することができます。

1.背景・課題
 スクランブル交差点のような大きな交差点では、車椅子による移動や斜め横断などで歩行者が渡り切れないなどの問題が発生しています。
 交差点を安全に横断するためには、歩行者の特性や横断時間、横断パターンを考慮した信号現示時間の設定が必要となりますが、1台のカメラの画角でこれらを把握することは困難でした。

2.開発した技術の特徴、詳細
 上記の背景・課題に対し、当社は複数のカメラ画像とAIを用いて、歩行者の移動軌跡を計測する技術を開発しました。
 当技術の特徴は、

  • 撮影動画に対するAIによる人物検知と独自の移動軌跡の補正
  • 複数台の中距離望遠カメラを使用した交差点撮影とオクルージョン対策※1

といった点にあり、これによりプライバシー保護に配慮しつつ、人物検知の精度向上と移動軌跡の計測が可能となりました。
 下図左のように複数のカメラで確実に人物を検知し、下図右のようにそれらを組み合わせて移動軌跡を正確に把握、横断時間や横断パターンを高精度に計測することが可能となりました。また、計測の自動化により分析時間の短縮やコスト削減にも寄与します。
 

※1 物体が他の物体によって部分的または完全に隠れる現象 

 

20250730.jpg

計測結果例(左:AI検知動画、右:計測した移動軌跡)

 

3.今後の展望
 今後は、本技術を以下に示す他分野にも適用し、「"ひと"や"もの"の動きを見える化」するサービスを展開します。

  • カメラの設置高さが低い地点や交通量がより多い地点への適用
  • 車両や動物の動線把握、建設現場での工事車両の把握などへの適用

 また、これらの結果を利用して、各種施策の検証、提案を行う総合的なコンサルティングサービスを提供します。