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2025.10.03

振動が電力に変わる!橋梁診断の未来を切り拓く環境発電技術、実証実験に成功 ~長期的な橋梁診断のネックとなっていた電力供給への打開策~

技術・研究

 当社は、株式会社JVCケンウッド・公共産業システム及び京都大学の西野朋季特定研究員、八木知己教授を中心とした研究グループと、スピーカの原理を応用して振動を電気エネルギーに変換する環境発電(エネルギーハーベスト※)の協同開発を推進しています。2025年2月、実際の橋梁での実証実験を実施し、発電に成功しました。

※エネルギーハーベスト:周囲の環境から振動、熱、光などの微量のエネルギーを採取し、電気に変換して利用する技術


1.開発の背景と目的
 日本の社会インフラは高度成長期(1960~1970年代)に整備されたものが多く、老朽化が進む中で、安全性や運用面での課題が顕在化しています。これらを管理する手段として、センサーを活用したモニタリング技術の導入が進められていますが、取得したデータの記録から送信を行う一連のシステムは、電力供給が課題となります。
 当社は、橋梁の振動を利用した発電技術を活用し、長期的な診断・監視が可能な振動エネルギーハーベスト機能付き電磁自立型センサーによる橋梁モニタリングシステムの開発を目指しています。具体的には、ダイナミック型スピーカの原理を応用し、低周波振動による発電により、システムの稼働を行うものです(図-1)。これにより、電源確保や配線およびそれらの保守コストの削減が可能となります。

 

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図-1 エネルギーハーベスター試作機


2.実証実験の概要と結果
 今回の実証実験では、自動車が橋梁を通過した際に生じる振動を利用して、エネルギーハーベスト技術による発電が可能であることを検証しました。その結果、エネルギーハーベストにより数十V(ボルト)の電圧が得られ、従来の技術では困難であった低周波領域での振動発電が実現できることを実証しました。

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図-2 実証実験の状況

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図-3 エネルギーハーベスター試作機設置状況

 

3.今後の取り組み
 この技術により、橋梁をはじめ、老朽化した構造物の遠隔監視がこれまでに比べてより手軽に実現でき、災害の予兆や被害を把握できるようになります。
 今後は、本技術の実装を推進し、インフラの維持・保守 管理における省人化やコスト削減への貢献を目指してまいります。