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2025.10.31

浸水被害を軽減する新たな砂防施設「土砂捕捉スクリーン」を開発しました~豪雨災害後の中小降雨で起きやすい土砂流出への対策として~

技術・研究

 当社は、土砂災害発生後に多発する細粒な土砂流出による災害の防止を目的に、新たな機能を有する砂防施設「土砂捕捉スクリーン(特許出願中)」を、シバタ工業株式会社(本社:兵庫県明石市、代表取締役社長:柴田充喜)と共同で開発しました。
 この技術を用いて、山地部に近い新興住宅地や山間地で流末水路が十分でない集落等における、豪雨災害後の細粒な土砂の流出による氾濫被害を防止・軽減します。


1.背景
 近年の土砂災害の特徴として、豪雨時の土石流などの大規模な土砂災害に加え、その後の降雨により長い期間に渡って細かい粒の土砂(掃流砂)が流出し、下流の集落で床上・床下浸水などの生活不便をもたらす氾濫被害も多発しています。この氾濫被害の原因の一つである掃流砂に対しては、これまで整備されてきた砂防施設のみでは十分に対応することはできません。
 このような細粒土砂の継続的な流出に対応でき、また、従来の砂防施設が有する維持管理面等の課題を解決するため、「土砂捕捉スクリーン」を開発しました。

2.技術の特徴
 「土砂捕捉スクリーン」は、従来型の土石流対策用の砂防堰堤では対応が困難であった、豪雨後に継続的に流出しやすい掃流形態の細粒な土砂を効率的に捕捉する新しい機能を有しています。

 

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土砂捕捉スクリーン

 この施設は、捕捉した土砂の撤去など維持管理についても容易さを備えているとともに、使用部材のプレキャスト化や軽量化を図ったことで施工性、経済性にも優れています。また、機能部材の一部には細粒土砂の捕捉性に優れた超高分子量ポリエチレンネットを用いており、実物大の機材による静的荷重載荷試験※を実施して、土砂捕捉のための十分な強度と耐久性を有していることを確認しています。

※試験は、設計上の最大荷重条件下にて屋外曝露環境で約1年間存置しました。

 

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土砂捕捉スクリーン構造 

 

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ポリエチレンネットの最大伸び率

 

3.今後の展望
 「土砂捕捉スクリーン」は、共同開発を行ったシバタ工業株式会社において製品化し、販売を開始しています(特許出願中)。
 当社では、今回開発した「土砂捕捉スクリーン」の対象地域における適用性を検討し、シバタ工業株式会社と連携した展開を通じて、豪雨災害後の中小降雨による土砂氾濫被害の防止・軽減に貢献してまいります。