DE&I推進

生産年齢人口減少社会、急激なグローバル化の中、成長企業として生き残るためには、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進が欠かせません。多様な社員、つまり、さまざまな考えや価値観を持つ社員、いろいろな条件のある社員が、活き活きと働き、会社や社会に貢献することが、インフラ整備を担う建設コンサルタント企業のあるべき姿です。
当社は、多様な人材・働き方を受け入れ、一人ひとりのニーズに応じたサポートを行い、キャリア形成の支援やワーク・ライフ・バランスを充実させるためのさまざまな制度の構築・取組を実施します。

DE&I推進計画2030

目的

当社におけるDE&I推進の目的は、多様な人材を確保し、多様な人材が働きがいを持って成長・活躍し、イノベーションを起こすことで、その結果、会社が持続的に成長し、企業価値を向上させることです。

基本方針

取組の実施においては、以下の2点を重視し、基本方針とします。

  1. 多様な人材、特に女性社員、女性管理職、外国出身社員を増やすこと
  2. 時間などの制約の有無、性別、人種等に関わらず、すべての社員が働きやすく活躍できる環境をつくること

計画の位置づけと計画期間

本計画は、「ウェルビーイング基本方針」に基づく計画として位置づけ、目標年次は中長期ビジョンと同じ2030年とします。

目指す姿

DE&I推進により目指す姿は、すべての社員が「互いに信頼・尊重」し、「すべての社員が働きがい」を感じることで、「すべての社員が成長・活躍」することです。この目指す姿を実現するために、多様な価値観を受け入れる「風土醸成・意識改革」、多様な働き方を支援する「制度・環境づくり」を進めます。

CTIグループの人材マネジメントの全体像
図 DE&I推進により目指す姿

目指す姿に向けて

目指す姿に向けて、以下の3つを取組の柱とします。

Ⅰ「互いの信頼・尊重」互いの信頼・尊重のもと、多様な人材が働けると思えるよう、風土醸成・意識改革を行うとともに、必要な制度を整えること
Ⅱ「すべての社員の働きがい」多様な人材が働きがいを感じるよう、適切な支援を行うとともに、制度や環境を整えること
Ⅲ「すべての社員の成長・活躍」多様な人材が成長・活躍し、イノベーションが生まれるよう、人材マネジメントすること

DE&I推進の目標値

2030年に向け、女性の増加・定着、多様な人材の増加・定着、多様な人材が働ける環境づくり、女性の働きがい、多様な社員の働きがいに関する目標値をそれぞれ設定しました。基本方針に基づいたアクションプランを進め、目標値をモニタリングしながら、適切な取組を進めてまいります。

表 DE&I推進の主な目標値(2030年)
項目指標2030年目標値
信頼・尊重のもと、多様な人材が働ける女性の増加・定着採用者に占める女性比率30%
女性総合職比率15%
女性の30歳代離職率1%以下
女性新卒総合職3年以内離職率3%以下
多様な人材の増加・定着外国出身社員数50人
多様な人材が働ける環境づくり男性育児休暇・休業取得率100%
平均年間労働時間1,900時間
多様な人材が働きがいを感じる女性の働きがい女性管理職比率グループ長以上10%
勤続年数の男女差男性の70%以上
女性技術士数100人
女性管理技術者数70人
多様な社員の働きがい30歳代離職率1%以下
外国出身社員技術士数25人
定年退職再雇用率100%

一般事業主行動計画

「次世代育成支援対策推進法(次世代法)」「女性活躍推進法」に基づいた一般事業主行動計画を策定しました。目標達成および社員のウェルビーイングの実現に向けて、さまざまな取り組みを実施しています。

多様な働き方の実現

当社は女性・シニア・外国出身社員・障がい者など、現在は少数派の人たちが働きやすい職場にしていくために、多様な働き方を実現する制度の整備、さまざまな取り組みをしています。

  • 多様な正社員制度(勤務地限定、勤務時間限定)

    ライフスタイルに応じて、働く場所や時間を限定できる正社員制度を設け、社員のワーク・ライフ・バランスや多様なキャリアプランの実現に取り組んでいます。
  • テレワーク勤務制度

    在宅勤務、サテライトオフィス勤務、モバイルワークなど時間や場所にとらわれない働き方を推進しています。
  • シフト勤務制度

    始業時間(午前9時)や終業時間(午後5時)の繰り上げ、繰り下げができる「シフト勤務制度」を全社的に導入しています。通勤ラッシュを避けて出社すること、育児や介護へ対応するなど社員のライフサイクルにあわせた柔軟な就労が可能となります。
  • 定年再雇用制度(定年後も正社員と同水準の処遇)

    一人ひとりが定年後も引き続き高いモチベーションを維持し、個々のライフスタイルに合わせて能力を発揮して活躍し続けられる環境の実現を目指します。
  • RePeat制度(退職者のための復職登録制度)

    当社を退職された社員で、再雇用や業務委託先となることを希望する可能性のある方を予め登録しておき、登録者のニーズにあわせた多様な契約形態を実現することにより、培われた技術や経験を活かす制度です。
  • 配偶者の転勤同行休職制度

    配偶者が国内外へ転勤し同行する必要がある場合に2年間まで休職できる制度です。

女性活躍推進

当社は、女性活躍を積極的に推進するとともに、多様な人材が活躍できる職場環境づくりに取り組んでいきます。

外国出身社員

育った環境の異なる外国出身社員のキャリア形成の支援と個々の特性や能力を活かしつつ、社員が活躍できる環境の整備に取り組んでいます。外国出身社員の社内ネットワークの場をつくり、交流を図っています。

障がい者雇用

障がい者の採用はホームページからの募集、ハローワークや民間会社からの紹介を通じて、随時行っています。また、2018年10月からは千葉県船橋市において、障がい者雇用を行っている農園と契約を結び、「CTIフレッシュグリーン農場」を開園し、当社社員の障がい者が中心となって営農を行っています。
農場で収穫した野菜は社内で配布し、社員の福利厚生に役立てています。

育児・介護

育児と仕事の両立支援として、株式会社長大、八千代エンジニヤリング株式会社、当社の3社にて、2018年4月に東京都千代田区に3社共同保育所「かけはし保育園」を開園し、運営を続けています。また、内閣府が行う「ベビーシッター派遣事業」における割引券等使用事業主の承認を受け、ベビーシッターを利用した際の利用料金の一部を支援しています。
男性の育児休業や育児目的休暇の取得率100%を目指して、本人およびその上司への説明や育児休業取得促進デーの開催などにより、取得しやすい環境づくりを進めています。
一方、介護については、2017年11月に介護対応支援ブックを作成・配布し、介護への事前の心構え、現在介護中の社員の状況の理解とサポートに役立てています。

ワーク・ライフ・バランス

仕事でよい成果を生み出すためには、家族と過ごす時間や趣味に使う時間などを確保し、健康的な生活スタイルを維持することが欠かせません。当社ではリフレッシュ休暇の付与(5年ごと)、毎週水曜日のノー残業デー(6月と10月は強化月間)、夏季・年末年始の有給休暇取得促進、ブリッジホリデー(飛び石連休の間を休暇に)やプラスワン休暇(3連休にもう1日プラスして4連休に)の提案などを行い、充実したワーク・ライフ・バランスの実現を支援しています。

職場探検隊の実施

従業員の家族(子供・配偶者など)を職場に招いて建設コンサルタントの仕事の重要さや面白さを伝え、職業について理解を深めてもらうことを目的に、2008年から「職場探検隊」を実施しています。開催地となる本支社の各部室が、建設コンサルタントならではの工夫を凝らした体験プログラムを用意するなど、子供たちが楽しみながら職場体験ができる取り組みになっています。

イクボス企業同盟

「イクボス」の必要性を認識し、管理職の意識改革を積極的に進めるため、特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパン(代表理事:安藤哲也氏)が設立した「イクボス企業同盟」に加盟しています。イクボス自らとイクボスの周囲の社員のワーク・ライフ・バランスが実現するよう、トップダウンで取り組みを進めています。