研究開発RESEARCH AND DEVELOPMENT

交通・都市分野のAI・ICT研究

AIを用いた道路監視効率化に向けた車両の行動解析

道路施設には日常監視や被災時の状況把握などを目的に、多数のカメラが設置されています。一方で、交通事故対策の観点からカメラ映像を人が常時確認し、ヒヤリハット(重大な災害や事故に直結する一歩手前の事象)を把握することは困難です。

その解決策として、カメラ映像から車両や人の正確な位置を推定するAIを開発しています。これにより、走行軌跡、車両・人の距離が把握でき、ヒヤリハット検知が可能となります。

■当社リリース(2026.03.09)
「みちのくインフラDX奨励賞」を受賞しましたR7 みちのくインフラDX奨励賞」を受賞しました

AIを用いた高速道路伸縮装置の損傷診断

我が国の道路構造物の多くは高度経済成長期に集中的に整備されており、老朽化が急速に進行しています。一方で、近年の急速な少子高齢化に伴い、道路構造物のメンテナンスを行う技術者や作業者が減少し、大きな社会問題となっています.

本研究では、高速道路のメンテナンス作業効率化を目的に、AIを活用した伸縮装置の損傷診断モデルを開発しています。さらに、モデルの試験運用を実際の高速道路で実施し、目視確認前の一次スクリーニングに有効であることを検証済みです。

■第79回土木学会年次学術講演会概要集(2024年)
AIを活用した高速道路伸縮装置の損傷診断に関する研究

AIを用いた信号現示別交通量の把握

信号現示別交通量調査は、信号現示を把握するためにビデオ調査後に人手で計測を行う必要があり、通常の交通量調査と比べて作業工程が多く、調査・集計に多くの時間と労力を要しています。

本研究では、多様な信号現示を高精度に検知可能なAIによる信号現示自動読取りモデルと既存の交通量計測モデルを組み合わせることで、信号現示別・車種別の交通量を自動的に把握する手法を開発し、調査の省人化と効率的なデータ取得を可能としました。

マルチモーダルAIによる橋梁健全度の予測

予防保全型の橋梁補修のためには、損傷が進展する部材を事前に把握し、早期の措置が必要です。現状では、損傷が進展してから補修する事後保全型の措置となるケースが多く、補修費用の増大が課題となっています。

本研究では、今回点検の結果である損傷写真(画像)と点検調書(文章)のデータから、次回点検時の橋梁健全度を予測するAIを開発しています。これにより、予防保全型の補修計画が立案できるため、補修費用を抑えることが可能になります。